国重要文化財・歴史資料武雄鍋島家洋学関係資料 

登録年月日:2014.8.21

【天球儀・地球儀】18世紀中頃にオランダで制作されたもの。対で残っているのは、世界でも貴重な例です。

【モルチール砲】武雄では西洋の科学技術を積極的に導入し、西洋式大砲の操作方法や製造方法についても学びました。

【オルゴール時計】設定した時間になるとオルゴールで知らせます。19世紀のフランス製ですが、文字盤は日本向きに改造されています。

【長崎方控】長崎から武雄に持ち込まれた様々な文物が記されています。記録された年代は1838年から1862年までの25年間に及びます。

【武雄蘭書】長崎を通じてオランダから輸入した西洋の書物全般のこと。武雄には日本で出版された訳書なども含め138冊が残っています。

【金唐革】ヨーロッパ貴族の間では「富の象徴」とも呼ばれた壁革。日本では煙草入れや小物入れの素材として人気でした。

【陣羽織】陣羽織は、武士が戦の時に鎧の上に着用しました。背中に、武雄鍋島家の家紋である「抱き銀杏」があります。

【流鏑馬(やぶさめ)】馬に乗って矢で的を射る日本の伝統行事。10月23日の武雄神社の秋祭り(武雄供日)に奉納されます。

【武雄市図書館内観】歴史資料館と併設の武雄市図書館。本を読みながら、カフェでゆったり休憩することも出来ます。

武雄市図書館・歴史資料館の外観

コメント

コメント

武雄鍋島家洋学関係資料は、佐賀藩武雄領の領主であった武雄鍋島家に伝来した1万6千点を越える資料の内、西洋科学技術の受容に関する資料群です。武雄市図書館・歴史資料館には、考古資料なども収蔵されており、これらを紹介するバラエティに富んだ企画展を、年数回開催しています。

解説

本資料群は、武雄エリアが長崎を通じて西洋の先進的な科学技術を取り入れ、佐賀藩ひいては日本の近代化に大きな影響を与えたことを示す貴重な資料です。文書や書籍、地図、器物など2,224点から構成されています。 江戸時代後期、西洋との唯一の窓口であった長崎の警備を担当していた佐賀藩は、相次ぐオランダ以外の欧米諸国からの船舶の到来に危機感を覚えていました。佐賀藩家臣で武雄領主の鍋島茂義は、長崎で家臣に西洋砲術を学ばせ、後に自身も学びました。また、オランダを通じて西洋の最新の学問が書かれた書籍類や珍しい品物を多く集め、研究を行いました。武雄の研究の成果は、佐賀藩にもたらされました。やがて佐賀藩は、日本の近代化に大きな影響を与えますが、その契機となったのは武雄でおこなわれた先進的な研究だったのです。 これらは現在、全て武雄市図書館・歴史資料館で保管され、定期的に一般公開されています。

解説を読んで内容が理解できましたか?

文化財情報

【時間】

9:00-17:00

【定休日】

365日年中無休

【料金】

無料

佐賀県武雄市の文化財一覧に戻る